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春うらら
第3章 誕生日
突然、彼女が低―い声を発した。
「ぐぅんにいぃぃぃぃ~(怒)」
ちょうど、坂口さんがこっちに向かって手を振って入ってきた。
「ん?どした?…おーい うららちゃーん??? 麗どうしたの?何かあったの?」
と俺達に振り向きながら訊ねる。
「郡兄が、あんなことするから…私、休み返上になってるんですけど…(怨)」
圭太が坂口さんに「何したんですか?」と心配そうに彼女を見守りながら聞く…俺も知りたい。
「ただ、誕生日を祝おうと思って花もってバイト先に行っただけ。」
「だけ?だけ?だけぇぇぇ????・・・・けいたさーん・・・・聞いてぇ、郡兄ひどいんだよ」
と圭太に抱きつく(…あ、いいなぁ…)
彼女の説明によると…
5月1日に坂口さんがバイト先に真っ赤なバラの花束を抱えて現れた。
他のお客の目の前で誕生日を祝い猛烈なハグをして帰ったらしい。
しかも誕生月は覚えていたが、日にちがわからないから1日に来たと…まぁそこまでなら確かに坂口さんに非は感じられない・・・か?