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春うらら
第18章 18 麗の過去 高校時代
「なんだよ兄貴、麗がわざわざ挨拶してんのに・・・」
「・・・あぁ、すまない・・・麗ちゃん?名前まで綺麗だね。朗なんかやめて俺にしない?」
麗がきょとんとしている・・・そりゃそうだ、俺もびっくりだ。何言ってんだ?
「何言ってんの?兄貴・・・」
「いや、冗談だよ・・・俺、今朝の会議・・・見合いだったんだよ。
はぁ・・・まぁ結婚はさ、将来にも関係するからしっかり考えてるけど、自分が惚れる前に次から次へと見合いさせられても・・・ときめかないんだよねぇ・・・」
困った顔で俺を見上げる麗、俺もびっくりだが確かに最近は会合だとかいろいろ駆り出されていたけど・・・見合いだったのか。
それは確かに可哀そうだけど、だからといって弟の彼女にときめくなよ・・・。
確かに綺麗だし俺自身が一目惚れだったぐらいだから分かるけど・・・
「はぁ・・・兄貴、麗は俺の彼女だ!そうだろう?」
ため息とともに吐き出した言葉に兄貴はふっとほほ笑んで嬉しそうに俺を見た。
「・・・自由な恋愛・・・今のうちに楽しめよ。」