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春うらら
第18章 18 麗の過去 高校時代
俺たちが高1の夏休みは微笑ましいカップルって感じだった、麗もまだ中2で幼さが残った感じが強くてどちらかというと仲良し兄弟のような2人だった。郡司は1人っ子で親も忙しい事もあり、長期連休は良く宮内の家に住んでいたから本当に兄弟が増えたような夏休みを過ごした。高1の冬初詣にも2人で出掛けていたし、俺には順調に見えていた。
高2の夏休みは夏季集中講習と言って郡司は帰って来なかった。麗は初詣以降、元気がなく落ち込んでいるように見えていた。俺はそれを郡司に会えない事が原因だと思っていた。高2の年末年始、郡司が宮内の家で過ごすと伝えると、久しぶりの再会を喜ぶと思っていた麗は郡司が来るのを聞いた途端、祖母である大女将の家で過ごすことを決め2人が会うことはなかった。ただ、あれだけ落ち込んでいた麗が大女将の家から帰ってから以前のような明るい麗に戻っていた。
あ、メール・・・郡司から
『俺がGW帰るのは麗に秘密にして欲しい』
ちょっと切なく思いながら
『了解』
と短い返事を返した。