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オオカミ君のホンネ
第16章 運命の人
幸也side
「俺以外のヤツと笑うなよ…!!」
染詠が泣いてる。
今すぐ駆け寄って慰めてやりたい。
でも俺の右手は、晃に強い力で引っ張られている。
晃「行かないで…」
どうして、動けない
そんなところに来たのは
「…なんで泣いてんだよ?」
染詠が嫌う、甘いマスクのクソ教師。
周りは女だらけなのに、眼だけは染詠を捉えて揺るがなかった。
女を振り払って染詠を抱き締める。
「染詠…」
いつもいつも、ヘラヘラ笑ってるのに
どうして…
どうして……
そんなに悲しい顔するんだよ…?
「ッ………ふ…ぅッ…ぅッ」
普段は大嫌いだと喚く相手に、
声を押し殺して身を任せて泣いてる。
どうしても許せない。
本来は、あの役は俺の筈なのに。
どうして晃の手が振り払えない。
心を掴まれたように。
そんなとき、今まで一言も話さない周囲のヤツらも、男が男を抱き締める様子を見て騒ぎ出した。
「俺以外のヤツと笑うなよ…!!」
染詠が泣いてる。
今すぐ駆け寄って慰めてやりたい。
でも俺の右手は、晃に強い力で引っ張られている。
晃「行かないで…」
どうして、動けない
そんなところに来たのは
「…なんで泣いてんだよ?」
染詠が嫌う、甘いマスクのクソ教師。
周りは女だらけなのに、眼だけは染詠を捉えて揺るがなかった。
女を振り払って染詠を抱き締める。
「染詠…」
いつもいつも、ヘラヘラ笑ってるのに
どうして…
どうして……
そんなに悲しい顔するんだよ…?
「ッ………ふ…ぅッ…ぅッ」
普段は大嫌いだと喚く相手に、
声を押し殺して身を任せて泣いてる。
どうしても許せない。
本来は、あの役は俺の筈なのに。
どうして晃の手が振り払えない。
心を掴まれたように。
そんなとき、今まで一言も話さない周囲のヤツらも、男が男を抱き締める様子を見て騒ぎ出した。