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第8章 本当の姿

ブランコが揺れる。


滑り台を滑るちびっこたち。


屈託のない笑い声。



バランスを崩して転んで泣いている女の子に、そばにいた男の子が駆け寄る。




「大丈夫だよ！泣かないで！痛いの痛いのー」




────────とんでけー！




かずにぃも、私が転ぶとよくそう言って私のことを慰めくれてた。



あの魔法はどうやって掛けてたんだろうか。




痛かったはずの傷が本当に痛くなくなった、あの魔法。




────────良かったね！和明がいてくれて！




お姉ちゃんの微笑み。




差し出された樹の手。





風が吹いて




目の前の過去の幻影が拐われていく────…