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第8章 本当の姿

私が壊した。


でも、壊したかったわけじゃない。


知らぬ間に壊れてしまっていたんだ。




─────────桜は割り切れるような子じゃないよ




ナンパしてきた悠に言われた言葉。




─────────もうこれ以上、自分を犠牲に出来ない…




自らを取り戻した樹。


そして



─────────お前は、ちゃんと『桜』だよ




「……っ…………」




このままでは


いけない。



私はまだ



完全には壊れてないはず…



震える手をギュッと握った私はベンチから立ち上がった。



いこう…




彼のところへ