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Blindfold
第11章 正体
どうしようか迷っていると、部屋の扉がスライドして、思わずわっと声を上げた。
「あら…驚かしちゃった?」
「幸さんっ!」
思わぬ人の来訪に、店長が眠っているのも忘れて大きな声を出してしまい、私は両手で自分の口を塞いだ。
恐る恐る店長の方に目をやる。
良かった…….起きてない…
「驚いた。本当に倒れたのね…」
「は、はい……」
責任を感じて俯く。
昨夜お店に行った時、フラフラしていたし、もともと体調が良くなかったのかもしれないけど、絶対雨に打たれたのが引き金になったに違いない。
私のせいだ……
────────悪かったっ…… ここを開けてくれ
あの時、扉を開けていれば…