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Blindfold
第17章 目隠しはいらない




行ったことがないほど店の奥。



もう2年くらい働いているが、知らない場所があることに驚きを隠せない。


そのまま店長についていくと、目の前に階段が現れて思わず、えっ?と声を上げた。




そして、その階段を店長は上っていく。




2階があるの…?





「店長っ……あの一体どこにっ…」



「俺の家」




何度目か分からない、え?を口にしていると、店長は2階の扉を開けて、私を中に入れた。




見えている限りではだだっ広いワンルームの間取り。




家具はほとんどなくて、ぽつんとベッドが置いてある。




机の上に置かれた灰皿には吸い終わったタバコが何本か入っていた。






「ここに住んでるんですか!?」




「ああ」




玄関で呆気に取られている私の事なんかお構い無しで、店長は呑気にカーテンを閉めている。





「入れよ」




入れよって……




「警戒してんのか?」



「っ……」








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