この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Blindfold
第18章 Blindfold
ん?と言いながら、くわえていたタバコを指に挟んで、また煙を吐いている。
「なんていうか…全然余裕そうだし…」
「……はぁ?何が言いてぇんだよ」
「いや、だからっ…妬いてくれたりしないのかなぁって」
「……ばーか」
「ちょっと…っ!」
浴びさせられそうになったタバコの煙を避ける。
「ガキじゃねぇんだからこんなことで妬かねぇよ」
「………ふーん…」
大人の余裕ってやつだろうか。
それが羨ましいような、つまらないような。
頬を掻くと、店長は私を引き寄せて頭を撫でた。
「て、言いてぇところだけど、ちゃんと腹立ってるから安心しろ」
「……っ」
そんなこと言っているけれど、やはり余裕そうな表情で、腹が立つのは私の方だ。