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Blindfold
第2章 身体
なんと言って、かずにぃの家
いや
かずにぃとお姉ちゃんの家を出たか覚えていない。
もう日は落ちかけていた。
あんまり綺麗な夕日で憎らしかった。
そして私は一目散に駆け抜けた。
どこに向かおう…
行き先は決めていなかった。
とにかくいてもたってもいられなくて私は一目散に駆け抜けた。
────────────いつになったら 薫は 目覚めるんだろう…
「かずにぃっ……」
割り切れるなんて、どうして思ったんだろう…
じわりと私の身体にめり込んだかずにぃの言葉は、まだ私の身体の中で暴れている。