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Blindfold
第21章 恋人への不満
唇を塞がれたまま、クルりと体を回転させられた私は、そのまま流しに寄りかかる。
「んッ……はぁっ…ん」
流しっぱなしの水の音がする。
何が何だか分からないまま、彼の服をギュッと握ってキスに応えた。
お皿…洗ってただけなんだけどっ……
そんな雰囲気でも流れでもなかったはずだ。
もちろん、こうするのは嫌いじゃないし、むしろ好きだけど、こんなに唐突に長くキスをされたのは初めてだ。
「はあっ…て…んちょうっ…」
ようやく唇が離れて、息を整える。
息をする暇もないほどのキスだった。
急にどうしたんだろう…。別にいいけど……でも…
「お皿……洗っちゃわないとっ……」
息を落ち着かせようと努力しながら、店長を見上げようとすると、今度は突然強く抱き締められた。
「……あとで俺がやる」
「えっ……で、でもっ…」
「うるせぇな。こっちは限界なんだよ」
ずっと流しっぱなしだった水の音が止まる。
限界⁉︎ そんな風に見えなかったんだけど…っ?
しかもさっきは、お皿よろしくって言ったのにっ…
「……店長…っ」
そのままグイグイと体を引っ張られながら、店長に声を掛けるけれどそのままベッドに押し倒された。