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Blindfold
第21章 恋人への不満

たまらなくなって、
私はシーツをぎゅっと握った。


しっとりと、肌が汗ばんでいる。



「はぁっ…もっ…ほん、とにっ……」



おかしくなってしまう…

なのに、激しい突きが止まらなく、淫らな声が止まらない。

もはや自分でどうにかできるはずもない。

体の中で何かが弾けそうになる。


あぁっ……もう限界…っ…


ちょうどそう思った時、不意にそれは弾けた。

ふわっと体が浮いたようなそんな感覚が広がって、

また一気に体全部が敏感になるのを感じた。



「イッたか…?っ…」


そう尋ねながらも、動きは止めてくれない。



「い…っ…イったからっ…もうそんな──」


「あ? 聞こえねぇよ」


「えっあぁっっ…っ!」


さらに激しくなった動きに、息が出来ない。


本当に容赦がない…



「ねっ…ええっ…本当にもっ…」


「……つ…っ……」



「死んじゃっ…か、ら……っ」


息をするのも困難な中で、
辛うじて言葉を発すると、店長もはぁっと息を吐きながら、バカ言うなっ…とつぶやく。


「俺が…お前を…殺すわけねぇだろっ…」



その言葉に、キュッと胸が熱くなった。



それはそうなんだけどっ…


でも本当に限界が近い───



「て…んちょっ…」



顔が見たくなって、
なけなしの力を振り絞って、私は後ろを振り返った。

私の腰を掴んでいる逞しく太い腕が汗ばんでいるのが分かった。



「だから……っ……名前で呼べって言ってんだろ…っ」


思っても見なかった言葉に、また胸が苦しくなった。


なんとかして、シーツを掴んでいた片手を、彼の方へ向ける。


あぁ……この人に抱かれている時間がたまらなく好きだ…。



「たつやっ……」



呼び慣れない名前で、愛しい彼を求めて、
その男らしい顔を霞かがる中で見つめる。

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