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Blindfold
第23章 夢
「ったく……お前は本当にわがままだな」
達也の言葉に、胸がざわついた。
嫌われちゃうかもしれない……
漏れ出てしまう声を無理に抑えて、唇をギュッと引き結びながら見上げると、達也は少し苦しそうに笑ってやっと繋がる部分から手を離した。
「わがままならわがままで……それを貫き通せよっ…」
「はぁ…っ」
「そういう不安そうな顔すんな」
バレてる───
見透かすような言葉にどういう顔をしたらいいか分からずに戸惑っていると達也は私の頭に手を添えて、優しく撫でてきた。
その手を掴んで、思わず彼の手の平にキスを落とす。
大きくてゴツゴツしてて、大好きな彼の手。
まどろみながら、ようやくまともに息出来るようになったと思ったのも束の間、再び彼が腰を揺り動かしてきて、目を見開いた。
壊れてしまう。
あぁ…
でも彼になら壊されてもいいし、壊して欲しいとすら思ってしまう。
私はいつからこんなにこの人の虜になってしまったんだろう───
「一生世話してやっから……」
再びギュッとキツく抱きしめられて、その温もりが心地よい。
「ちょっとは飼い主のいうこときけ…っ」
コクりと力なく頷いて、ギュッと抱きしめ返す。
「たつや……っ…すきっ…」
絞り出すように想いを述べると、達也が私の耳元で再びはぁっと深く息を吐いた。
「流石に限界」
そう苦しそうに呟くと、グッと1番奥まで突き上げて、くっと声を漏らした。
お互いの荒い呼吸が混ざる。
あー……
やっぱり目を覚ましたくない。
そのままずっと────
そう思いながら、私は夢の中で瞼をそっと閉じた。