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Blindfold
第24章 飼い主
「私が何もせず隣でこの格好で寝るから……欲求不満になってるってことですか?」
「っ……ケホッ」
「大丈夫……?」
突然むせ出した店長にびっくりして、見上げると、店長はむせたせいか、涙目で私を見た。
「お前なぁっ……話聞いてたか⁉︎」
「………この質問もダメなの?」
基準が良くわからないんだけど……
軽く咳払いをして調子を整えてた店長は、たくっ…と小さく呟く。
「中年の男にそういうことを言わせにかかるなよ……」
ガクッと項垂れる店長が少し面白い。
気を遣えってそういうこと、か。
それに愛しさすらも湧いてきて気持ちが高揚した。
「むらむらするなら、我慢しないで襲ってくればいいのに」
「……そこまでガキじゃねぇよ」
「この前急に爆発したみたいに襲ってきたくせに」
言い返すと、店長は目を見開いてパッと目線をそらす。
「うるせぇな……」
そしてまだ長いタバコを揉み消した。
「………とにかく、そうしたいなら…そうしてくればいいんですよ。私も、店長とするの………嫌いじゃないし」
「嫌いじゃない……ね」
素直に好きと言わない私に、店長は強調する様に反復した。