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Blindfold
第26章 買い物
「日数は減るかもしれないけど、忙しそうな曜日はちゃんと『Blindfold』の方入るし……。それ以外の日は別に葵がいれば大丈夫でしょ」
「そういう問題じゃないですよっ……!」
「………じゃあどういう問題なの」
思わずはぁとため息を吐くと葵は両手で顔覆った。
「だってぇ……桜さんかわいいから危ないし…。何より店長以外の男の人に微笑んだり一緒にお酒飲んだりしてる桜さん見たくないです〜〜〜〜」
訳の分からない理由に私は呆れて黙り込む。
本当にこの子は読めない。
「それに、店長が知ったら……」
「店長にはもちろん言わない」
うう、と唸る葵を尻目に、私は立ち上がった。
「じゃ、私行くから」
扉に向かう私の後を「ちょっと待ってくださいよー」と言いながら葵がついてくる。
結局痺れを切らした私は、どうしても、という葵のお願い再び根負けして2人で幸さんのお店である『radice』に向かった。