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Blindfold
第26章 買い物



とは言っても、もう店長の誕生日まで時間がない。


他のバイトって言ってもかなり割のいいやつを探さないといけない。



うーんと私が唸っていると、葵は青い顔をして引き立った笑みを浮かべていた。




「……どうしたの、急に顔色悪いけど」



「私…………絶対余計なこと言ったなって反省してるんです…」




本当に、変な子だ。



そんな葵は放っておいて、さらに何かいい案がないか考える。



とは言ってもやはり私にはそんなに人脈もないし……



思い付く人たちを頭に浮かべ始めたところで、すぐにピンときた私は「あ」と声を上げた。



「……桜さん?」




腕時計をみた私は、まだ行ける、と確信して立ち上がった。




「ちょっと私『radice』行ってくる」


「『radice』……って、えっ…ど、どうして…」


「幸さんと話したいから」



そういうと、葵はさらに顔を青くさせた。



「まさかっ……キャバ嬢やるとか言わないですよねっ……」



「………それが一番早く稼げそうだし、ちょっと相談してみようかなって」



「そんなのっ……ダメですよ!」



必死な葵を私は目を細めてみる。



なんでこんなに必死で止めるのか、よくわからない。



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