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Blindfold
第29章 スミレ
欲求不満だからって、そんなことを妄想している暇はない。
あれこれと考えて、準備している中で、私は「あ」と声を上げた。
やっぱプレゼントは満を辞して渡したい。
それまではどこかに隠しておく必要がある。
どこかいい隠し場所はないか、と辺りを見回した。
そもそもそんなに物もないから部屋の隅に置いておいてもバレるだろうし……。
どこかにしまって置く必要がある。
ふと、あまり私が開けたことのないふすまが目に入った。
そもそも店長もあまり開けているのを見たことがない。
隠し場所にはちょうどいいかもしれない。
そう思って、私は中の様子を見るべくそっとふすまを開けた。
「うわぁっ………」
ふすまに引っ掛かっていたのか、突然紙袋が飛び出して、中に入っていたものがバラバラと音を立てて床へと散らばった。
やっちゃった……と思いながら、床に座り込み、そして散らばったものを掴むとその正体に私は大きく目を見開いた。
それは無数のDVDで…
まぁもちろんただのDVDではなく紛れもなくアダルトなもので……。
「こういうの…見るんだ…」
まぁそりゃ男だし見るんだろうけど…
正直こんなに溜め込んでいるなんて意外だった。
複雑な気持ちが胸の中に渦巻く中で、私は思わずそのいくつものパッケージたちを眺めていた。