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Blindfold
第6章 迷子
渡されたブランケットを広げて、ソファーに横になる。
「俺、外見てくるわ」
そう言って、去ろうとする店長に声を掛ける。
そういえば、ずっと気になってたことがあった。
「あの……外の花壇て…」
「ん?」
「店長が手入れしてるんですか?」
「……そうだけど」
あぁ……
そうなんだ…
やっぱり…。
「そういえば、なんか…新しい植物が…」
段々と眠くなってきて
うまく頭が回らない。
「……あの、葉っぱが細いやつか?」
葉っぱが…
確かそうだったかも…。
まだ花は咲いてなかった。
そもそも詳しくないから、あの植物が花を咲かせるものなのかどうかも分からない。
「あれはな」
まぶたが重くなって、私はゆっくりと目閉じた。
お前に向けた花だ──
多分そんなようなことを店長が言ったような気がした。
どういう意味だろう。
でも、私はあまりの眠さにその質問をすることなく、寝入ってしまった。