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Blindfold
第7章 けじめ
「ダージリンティーで」
「かしこまりました」
さげられそうになったメニューを掴む。
「すぐに、人が来るので……」
再びかしこまりました、と頭を下げた店員の後ろで、店内を見渡す人影が見えた。
「樹…」
そう声をかけると、樹は振り返って私のことを見た。
片手を上げて、小走りで席まで近付く。
彼は
私の幼馴染み。
「ごめん、待った?」
「いいや。今来たところ」
そっか、と言って樹は上着を脱いだ。
すっとメニューを差し出して飲み物のページを開く。
「もう、私頼んだから」
「おう。
あ、すみません」
通り過ぎた店員を呼び止めた樹は、アイスコーヒーを頼むと、ふぅ、と息を吐いた。