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嘘でもいいから
第10章 あの小さな手〜想side〜
フリーのカメラマンだった
母さんとの暮らしは、
裕福に…とまではいかないが
収入は有り、俺は母さんのお陰で
食うのに困ったことだって無かった。

だけどあからさまに
軽蔑の気持ちを表して…
要するに俺は子供だったんだ。


そして俺は自分の中の
もう一人の自分に気付き始める。


普通の恋愛をしていた学生時代。

何か物足りない…

でも段々と自分の中の
嗜虐性に気付き始めた。

あぁ、そうか…
俺はそのクズの血を引いているんだ…
と思い当たり何だか気が楽になった。
そこからは開き直りだ。

そして俺はタガが外れたように
サイトでM女を漁っては
身体だけの関係を結んでいった。

ガラリと変わってしまった
あの男の面影がある俺を見て
母さんはどんな気持ちだったんだろう…
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