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嘘でもいいから
第12章 好きになってごめんね〜想side
向井って野郎はどこまで腐ってるんだ…


「優花ちゃん…ほらまた…」


気付くと俺は
優花の隣の席に移動し…
また溢れ出した涙を
拭いてやっていた。

すると
ふわっと鼻腔をくすぐる優花の匂い…


俺の心が、身体が、熱くたぎる。
間違いない。
俺は優花が好きなんだ…女として。


ダメだ…離れないと…

そんなギリギリの状態の
俺の耳に届いたのは
囁くように優しく…
俺の理性を直接溶かすような
優花の声だった。


「想さん…
私、想さんが好きなんです。
もう止められないくらい…
なんで想さんは
優花さんのものなんですか…?」
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