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約束~リラの花の咲く頃に~Ⅲ Love is forever
第16章 ♦Half MooN♦

その頃、体調を崩していたこと―ひどい吐き気で薄い粥さえもろくに喉を通らなかったことを思い出す。莉彩は尚薬の診察を頑なに拒んでいたが、今から思えば、あれは懐妊を知られたくないためだったのだろう。すべてを考え合わせれば、六年前、莉彩が現代に戻る直前、懐妊していたのは明白だ。
だが、何故、莉彩は懐妊を徳宗にまでひた隠しにしていたのだろう。更に、四年ぶりに今回、この時代へ現れた際にも聖泰が徳宗の子ではないと言い切ったのか。
だが、何故、莉彩は懐妊を徳宗にまでひた隠しにしていたのだろう。更に、四年ぶりに今回、この時代へ現れた際にも聖泰が徳宗の子ではないと言い切ったのか。

