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約束~リラの花の咲く頃に~Ⅲ Love is forever
第3章 【一人だけの結婚式】
淑妍が遠い瞳で語った。
「あの方が三歳のときにお側に上がってから、以来、十七年、宮殿におりました。畏れ多いことですが、子のおらぬ私にとっては、あの方が我が子のようなものです」
淑妍はそう締めくくると、莉彩に告げた。
「先刻のお話ですが、どうでしょう、いっそのこと、宮中にお仕えしてはいかがですか」
「宮中―、それって、もしかして後宮の女官になるということですか?」
莉彩が眼を丸くすると、淑妍は笑った。
「あの方が三歳のときにお側に上がってから、以来、十七年、宮殿におりました。畏れ多いことですが、子のおらぬ私にとっては、あの方が我が子のようなものです」
淑妍はそう締めくくると、莉彩に告げた。
「先刻のお話ですが、どうでしょう、いっそのこと、宮中にお仕えしてはいかがですか」
「宮中―、それって、もしかして後宮の女官になるということですか?」
莉彩が眼を丸くすると、淑妍は笑った。