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約束~リラの花の咲く頃に~Ⅲ Love is forever
第3章 【一人だけの結婚式】
ありきたりな言葉、理由ではあっても、二人の間に立ちはだかる厚い壁は〝身分違い〟という名の障害であった。
泣くまいと思えば思うほど、涙は堰を切ったように溢れ出してくる。
「宮廷での暮らしは、それほどに辛いのか」
王の声もまた辛そうだ。
莉彩は泣きながらも、小さく首を振った。
「いいえ、崔尚宮さまはお優しいし、色んなことを教えて下さいます。新しいことを憶えるのが愉しくて、毎日、時間が飛ぶように過ぎてゆきます」
泣くまいと思えば思うほど、涙は堰を切ったように溢れ出してくる。
「宮廷での暮らしは、それほどに辛いのか」
王の声もまた辛そうだ。
莉彩は泣きながらも、小さく首を振った。
「いいえ、崔尚宮さまはお優しいし、色んなことを教えて下さいます。新しいことを憶えるのが愉しくて、毎日、時間が飛ぶように過ぎてゆきます」