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約束~リラの花の咲く頃に~Ⅲ Love is forever
第4章 【接近~近づいてゆく心~】
莉彩は言葉を慎重に選んだ。相手に何か重大な悩みがある場合、自分が話す言葉一つで更に相手を追いつめてしまうこともある。莉彩はまるで手負いの獣のように傷ついた瞳を持つ王をこれ以上傷つけたくはなかった。
また沈黙。莉彩は何か胸騒ぎを憶えて、王の端整な面を息を呑んで見つめた。
王の顔に昏い笑みが浮かんだ。
莉彩は刹那、骨の髄まで寒気を憶えた。
「何から話したら良いのだろう」
王の声は普段よりも数トーン低く、地獄から這い登ってくるかのようだ。
また沈黙。莉彩は何か胸騒ぎを憶えて、王の端整な面を息を呑んで見つめた。
王の顔に昏い笑みが浮かんだ。
莉彩は刹那、骨の髄まで寒気を憶えた。
「何から話したら良いのだろう」
王の声は普段よりも数トーン低く、地獄から這い登ってくるかのようだ。