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約束~リラの花の咲く頃に~Ⅲ Love is forever
第4章 【接近~近づいてゆく心~】
「私は自らの手で彼女をこの世から葬り去ってしまったのだ。私は時に無性に空しくなることがあった。宮殿の玉座にじっと座っていると、自分の犯した怖ろしい罪で気が狂いそうになってしまう。そんな時、私は自らの罪を忘れたいがために、身をやつして忍びで町に出た。時には遊廓に行って、妓生(キーセン)を抱いたこともある。そなたと逢ったあのときも、私は遊廓に行こうとしていた」
王は語り終えると、自分の両手を眼の前にひろげ、しげしげと見つめた。
王は語り終えると、自分の両手を眼の前にひろげ、しげしげと見つめた。