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約束~リラの花の咲く頃に~Ⅲ Love is forever
第2章 【邂逅~めぐり逢い~】
疲れていることが多いのだろう。
―電車に乗ってるときは、いつも居眠りしてるよ。お陰で、車掌さんに顔憶えられてさ。毎日、よくそんなに寝てられるねって、嫌味かどうか判らない科白を言われたよ。
と、頭をかいていたっけ。
「莉彩!」
聞き慣れた声がして、莉彩は顔を綻ばせた。
見れば、慎吾が前方からしきりに手を振っていた。莉彩からすると、慎吾は道の斜向かいに立っている。丁度、二人の間の距離は十メートルほどあるだろう。
―電車に乗ってるときは、いつも居眠りしてるよ。お陰で、車掌さんに顔憶えられてさ。毎日、よくそんなに寝てられるねって、嫌味かどうか判らない科白を言われたよ。
と、頭をかいていたっけ。
「莉彩!」
聞き慣れた声がして、莉彩は顔を綻ばせた。
見れば、慎吾が前方からしきりに手を振っていた。莉彩からすると、慎吾は道の斜向かいに立っている。丁度、二人の間の距離は十メートルほどあるだろう。