この作品は18歳未満閲覧禁止です
約束~リラの花の咲く頃に~Ⅲ Love is forever
第9章 契り
「いいえ。ちっとも辛くなんかありません。殿下、元々、私は身体を動かす方が好きなんです。むしろ、部屋でじっと大人しくしていなさいと言われる方が辛いくらい」
莉彩が微笑むと、王もつられたように固い表情をわずかに緩ませた。
思案顔になり、王がふと呟いた。
「莉彩、私の側室にならぬか」
「え―」
最初、莉彩は王の科白の意味を計りかねた。
が、ややあって、その意味を悟り、頬がまたカッと赤らむのが自分でも判った。