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約束~リラの花の咲く頃に~Ⅲ Love is forever
第9章 契り
莉彩の戸惑いは端から予想していたらしく、王は穏やかな声音で続ける。
「むろん、そなたがその気になるまで待つ。それを口実にそなたを強引に我がものにしようと企んでおるわけではないぞ。だが、側室という立場になれば、一介の女官とは違い、そなたを守ってやれる。このように手が荒れる辛い仕事なぞせずとも良いし、きれいな着物や美しい簪も買ってやれる」
―そなたを側に置いて、守ってやりたいのだ。
王の優しさは、莉彩にもよく理解できた。
「むろん、そなたがその気になるまで待つ。それを口実にそなたを強引に我がものにしようと企んでおるわけではないぞ。だが、側室という立場になれば、一介の女官とは違い、そなたを守ってやれる。このように手が荒れる辛い仕事なぞせずとも良いし、きれいな着物や美しい簪も買ってやれる」
―そなたを側に置いて、守ってやりたいのだ。
王の優しさは、莉彩にもよく理解できた。