この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
約束~リラの花の咲く頃に~Ⅲ Love is forever
第10章 【対立】

大妃の視線がふっと遠くなった。
「何故、私がたった一人の娘を失わねばならなかったのか。亡くなったのがあなたではなく、私の娘でなければならなかったのか。私はずっと運命を呪い続けてきたのだ。私を蔑ろにした先王さまを初め、その原因となったそなたの母やそなたを恨み続けて参った」
辺りは異様なほどの静けさに包まれた。
誰も声を発せようとしない。
意外にもその静けさを破ったのは徳宗だった。王は静かな声音で言った。
「何故、私がたった一人の娘を失わねばならなかったのか。亡くなったのがあなたではなく、私の娘でなければならなかったのか。私はずっと運命を呪い続けてきたのだ。私を蔑ろにした先王さまを初め、その原因となったそなたの母やそなたを恨み続けて参った」
辺りは異様なほどの静けさに包まれた。
誰も声を発せようとしない。
意外にもその静けさを破ったのは徳宗だった。王は静かな声音で言った。

