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約束~リラの花の咲く頃に~Ⅲ Love is forever
第10章 【対立】

莉彩は眼前の光景を到底見ていられなかった。愛する男が―この国の王が義母の面前に跪いて許しを乞うている。莉彩を鞭打つくらいなら、代わりに自分を鞭打てと懇願している。
―私は、これほどまでに殿下を苦しめている。
そう思うと、居たたまれなかった。
「お待ち下さいませ」
莉彩は泣きながら叫んだ。
叶うことなら、今すぐに徳宗の側に走り寄りたかったけれど、いまだ台に縛りつけられたままの莉彩は身じろぎもできない。
―私は、これほどまでに殿下を苦しめている。
そう思うと、居たたまれなかった。
「お待ち下さいませ」
莉彩は泣きながら叫んだ。
叶うことなら、今すぐに徳宗の側に走り寄りたかったけれど、いまだ台に縛りつけられたままの莉彩は身じろぎもできない。

