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◇なななの短編◇
第10章 レイは外!(この前、人を拾いました)
帰ってきて出迎えたのは、かっこいい……
いや、ド変態ド変人な……
鬼……だった────
「ハハハハハハッ~!るみちゃんお帰りっ!ハッピー節分だっ!!」
「はえ?」
節分てハッピーなのか?
よく分かんないけど。
「なんか…コスチューム凝ってるね。」
疲れて幻覚が見えてるんじゃなければ、レイの口の端にはドラキュラみたいに尖った八重歯が二本ある。
「なんだっ!テンションが低いなっっ!!早速豆をまくがいいっ!ハハハハハハッ!」
……あんたがテンション高すぎんでしょうが。
仕事帰りでぐったりしている私にはレイの笑顔は徹夜明けの朝日の如く破壊力がある。
「ほらっ!!まけっっ!僕はベランダで鬼係りだっ!!」
「えっ、ちょっ…」
握らされた豆。
何故かルンルンなレイは珍しく私を抱き締めずに、逃げるようにしてベランダに行ってしまった。