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◇なななの短編◇
第11章 さっぽろ雪まつり!(B,近甘,ᙠ)
きらびやかな氷の彫刻。
まるで宝石のような輝きに目を奪われながら、うっとりするように息を洩らす。
すっかり夜も更けた。
ライトアップの光りが氷に反射してキラキラと光っている。
「これ、どうやって作んだろうな」
輝くペガサスの氷像を見ながら店長がそんなことを言っている。
「……氷の塊を削る…?とか?」
「型作って水入れて凍らせてんのかもしんねぇな」
「あ〜……」
ゆるゆると店長と会話しながら、この旅を思い返す。
店の事もあるから、長くはない旅だったけれど結構充実してた。
ずっと見たかった雪像も氷像も見れたし、さっきの会場では、スノーモービルで振り回されたりとか、少し年甲斐もないこともしたが、本当に楽しかった。
チラと、横にいる店長を見つめる。
また、いつか、ここに来れるだろうか。
この人と一緒に……
「そろそろ宿戻るか?」
「……そうですね…」
一日中歩いたから結構疲れた。
明日はもう帰る日。
それが少し寂しい。