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◇なななの短編◇
第11章 さっぽろ雪まつり!(B,近甘,ᙠ)


駅に向かって歩いていると、再びチラチラと雪が舞って来た。


綺麗だ。



氷の彫刻と光り。


それを見て、微笑む人々の上に舞い落ちる結晶。




「………浩平くん?」




再び聞き覚えのある声がして、立ち止まった。




「ん?」



「また……一緒に来ようね?」



「………おぅ」




頬を紅らめて手を握り合う若い二人。



その先に、昼間スケート上にいた二人が見える。




「副社長って…雪が似合いますね……」


「そう…かな?」


「はい。何かすごい幻想的で……」


「嬉しいな…ありがとう」




ニコリと微笑みを向けられて、ポッと顔を紅くしながらアワアワとしている彼女。




「ぎゃっ…」



「ほら…また転ぶよ」




軽く足を滑らせた彼女を彼が支える。




「加奈子と雪は、危険な組み合わせだね」



そんな事を言ってまたクククと笑っている。



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