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◇なななの短編◇
第16章 困る騎士(† 姫と剣 †)
乱暴にするって言ったくせに、途中から忘れてしまったのか、やっぱり優しくなったリューイは、私の唇を塞ぎながら、腰を揺さぶっている。
胸がドキドキと高鳴って、押し寄せる快感に身を任せる。
吐息混じりの濃いキスも、甘く胸を締め付けてくる。
「……困っているんです…っ……」
そう言いながら、リューイは私の耳に舌を這わせる。
困っている……?
ぎりぎりの意識の中でリューイの言葉を聞くけれども、もはや会話などできる状態にない。
固く熱く猛ったリューイのそれが私の中の一番いいところを突いて止まらない。
「あなたが…愛おしすぎて…っ…すぐに余裕がなくなってしまう───」
「───── リューイっ…」
「愛してます…っ…」
「あぁっ…んっ……わたし…もっ…」
霞んだ視界の中で、リューイがまた微かに嬉しそうな表情を見せたような気がした。
それと共に上り詰めて、私が果てを迎えるのと同時に、リューイも果てたのか「くっ…」と色っぽく声を漏らす。
そして激しかった腰の律動が、ゆっくりと落ち着いていった。
互いの深い息が合わさるのを感じていると、リューイはクタッと私の横に身を横たえつつ私を優しく抱きすくめた。