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余熱
第10章 深まる


その途端、目も眩むほどの速さで波が走り上がってきた。


白い大量の飛沫がわたしを襲う。


のみこまれそうになった時、

ぐるっと体の向きを変えられた。


背中に覆いかぶさってくる先生。


その肌が、わたしの肌と吸い付く感覚にすら、快感を覚える。


そして、まだ痙攣の治まらないわたしの体を、先生の杭が貫く。


さっきより、奥。


さっきより、深く。


だけど、初めてじゃなかった。


ここに、来たことがある――。


確かにそう感じた。


でも、誰と――?


先生と、なのだろうか。


それとも――。


そう考えることの出来る理性も、徐々に奪われていく。


奥へと打ち込まれ、深まる熱に。


同時に擦り上げられて、充血しきった突起に溜まる熱に。


左肩のあたりを噛みつかれ、甘い痛みとともにじわりと滲む熱に。


「…っは、づき…っ」


その呼びかけに籠もる熱に――。


「っあぁっ…あぁ…っひぁ…っんあぁっ!」


理性が、意識が、白く弾ける。



熱いけど、苦しくない。



――気持ちいい。





――――好き…。






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