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余熱
第2章 揺れる

女の子は、まどろっこしくて、めんどくさくて、つくづく分からないーー。

どこかで聞いた。誰かが言っていた。

本当にそうだろうか。

少なくとも、自分にとっては違っていた。

俺は周りの野郎共のように、体育会系で、活発なタイプではない。

幼い頃からピアノとそろばんを習い続けた。外で走り回って遊ぶより、家の中でピアノを弾いたり、勉強をしたり、本を読んだりする方が好きだった。

小学校の頃は、運動のできる奴らの方が女に好かれる傾向にあるから、まだよかった。

しかし早熟な女共は、中学生になり、人より優れた何かを持っている者に魅力を感じるようになってしまった。

中学に入って吹奏楽部に入ったり、勉強もそれなりにできた俺は、他の野郎とは違った魅力があったらしく、そんな女の被害に遭うことがあった。

他の女に見栄を張りたいという醜い下心を、まるで厚化粧のように顔にべたべたと塗りつけながら、恋愛感情を抱いてくる奴ばっかりだった。

ーーまったく、女の何が分からないというのだ。

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