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余熱
第7章 火照る

「ねぇ、祐、やっぱり恥ずかしい。何で急にこんな、」
祐の手を解こうとしたが、指が強く絡められてできなかった。
「俺さ、今日、告白された。」
わたしの言葉を遮って、祐は報告し始めた。
「…あぁ、うん、長岡さんにでしょ。」
淡々と返すわたしに、祐は驚く。
「えっ、何で知ってんの」
少し俯いていた横顔が素早くこちらへ向き、ばちっと目が合う。
咄嗟に目をそらしてしまう。
「み、見てたの、教室から、二人でいるとこ。
…祐がキス…手の甲で拭ったとこも。」
「うわ、まじかよ…」
小声でそう漏らし、きまりが悪そうにする祐。
「どうするの?長岡さんと、付き合うの?」
「いや、付き合わないよ。」
「何で?二人、お似合いだと思うよ。それに…キスもしてたし。」
さっきから無意識に口が過ぎてしまう。
それに祐も少し苛立ちを覚えたのか、
「何だよそれ。キスしたら付き合わなきゃいけないのかよ。」
強い口調に、言い返せなくなっていると、
「…じゃあ、葉月はもうとっくに俺と付き合ってることになるけど?」
…え?
今、何て?

