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光と首輪、絡まる鎖
第9章 過去
賢児さんの手がぐっと強く、わたしを握り締める。
「そしたら光が急に『彼女が出来た』って言ってきた。
ナンパで出会った子が今までと違ったタイプで
体の相性も合うとか言って、俺は光を殴りたくなった。
俺が気に入った子に手を出しておいて、彼女が出来た?
だから俺は『じゃあこはるをもらうから』って言ったら
『あいつおっぱいでかいよ』とか言って、
まじで縁を切ろうかと思ったくらいにムカついた。
でもこはるは光のことを好きだと思ったから
おれは光を利用して、こはるを呼び出した。
光の彼女に会わせれば、
光のことを諦めてくれるって思ったから。
でもこはるは辛そうな顔で光のことばかり見てて
俺はそれが我慢できなくて、あの日こはるを抱いた。
そしたら俺のことを
好きになってくれるんじゃないかって思った。
もうその時には、
自分が結婚してるなんてどうでもよくなってたんだ。
こはるのことを手に入れたくて。
だからこはるにつきあってって言ったんだ。
こはるも俺のことを利用してるってわかってたよ。
だって俺と居るより、
光が合流した時のほうが楽しそうだったし。
海でこはるが、光のパーカー着てた時は
はらわたが煮えくり返ったよ。
でもこはるだけは手放したくなくて、
俺に体だけでもハマればいいのにって思って
何度もイカせて、俺だけしか
見えないようになればいいって思った」