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HOTEL・LOVE
第14章 そして2人は・・ひとつになった
ホテル・コパカバーナのある駅から5つほど先、
いつも人でごったがえしている繁華街のある駅で
2人は待ち合わせた。
日曜はどの店も人であふれているが、
これだけあればどこかしらに入れる、というくらい
数多くの飲食店が連なっていた。
香澄と晴樹はイタリアンバルを選んだ。
ワインをボトルで頼み、生ハムやアヒージョをつまみ、
さらにピザでお腹を満たした。
「なんか、生活に追われる日常から完全に切り離しって感じ。
たまにはいいよね、こういうの。
どっかで息抜かないとこわれちゃう」
楽しそうに声をあげる会社員らしきグループに目をむけながら、
香澄は大きな口を開けてピザを押し込んだ。
「おお、いい食べっぷり!
そうやって美味しそうにバクバク食べてもらえると
ご馳走のしがいがあるよ」
晴樹も真似して大きな口を開ける。
上から垂れるチーズを舌先で招き入れる。
その顔を香澄は笑った。
子供みたいだよ、と笑った。