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HOTEL・LOVE
第14章 そして2人は・・ひとつになった
「ご馳走なんて、やめて。
割り勘でいいんだから。
杉山さん家計のためにダブルワークしてんでしょ?
それに私も負担に感じるよ」
「でも・・」
「男ってすぐ見栄はるんだから!
いいって言ったらいいの!こうやって楽しめることが
重要なんだから、ね!」
ボトルを手にし、晴樹のグラスにワインを注ぎ足す。
それから自分のグラスに注ぎいれる。
大雑把な仕草を見せながら、香澄は
ごく自然な眼差しだけを返してくれた。
あの日、焼き鳥屋で見せた冷ややかな視線は
今日はどこにもない。
おかげで自分の心も揺さぶられずにすんでいる。
やっぱり・・このまま
仲間の飲み会でおわるんだろうな・・
それならそれでいい、と晴樹は少し安心した。