この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
HOTEL・LOVE
第2章 理由
電車で2つ先の駅近く、
ラブホテル街の一角にある、
ホテル・コパカバーナ。
20代から60代まで
いろんな世代が働いています、という
宣伝文句と、
お好きな時間で働けますという条件に、
すぐに電話をしてみようと
香澄は受話器を取った。
面接時に採用が決まり、
スーパーの退職後すぐに
働くことになった。
朝9時から夕方4時まで。
土曜日と、平日3日。
たまに日曜日に頼まれれば出勤する、という
条件も丸呑みしてもらった。
仕事は、
楽しい。
こんなにも一人で黙々と作業することが
楽しくて気が楽だなんて、
抱えていた不安は
潮が引くように消えていった。
そしてなんといっても・・
真昼間からお楽しみの男と女が、
香澄の気を、憂さを、晴らしてくれる・・
たまにではあるが、
部屋から漏れ出る叫びにも似た喘ぎ声を聞けた時などは
夜、亮太に素直におねだりする
原動力となってくれる。
・・お金もらってストレスも解消できる・・
なんていいとこ見つけたんだろう・・・
そう思いながらここで働いて
あっという間に
2年の月日を送ってきた。