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HOTEL・LOVE
第2章 理由
お昼の休憩が
2時近くになってしまったのは
自分のせいだ、と晴樹は
休憩室のドアを開ける
香澄の後姿に謝った。
「そんなこと気にしなくていいんですよ。
だって初めてなんだもの、
時間かかって当然よ。
早くできたらかえって心配よ、
どっか抜けてるんじゃないかって」
テーブルをはさんで座る晴樹に、
給湯室に置いてあったおやつのドーナツを差し出した。
「はあ・・すみません・・」
うなだれる晴樹が疲れた顔をしているのは
申し訳なさよりも
単に慣れない作業の疲れだと、
香澄はわかっている。
自分もそうだった。
「慣れない仕事で疲れたでしょ。
ご飯食べれば元気が出るわよ。
あ、杉山さん、お弁当?
もしかして愛妻弁当?」