この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
HOTEL・LOVE
第16章 叶わぬ2度目
腕の中の香澄の頬に唇を押し当て、
そこからゆっくりと唇へと動いていったが、
身をよじって香澄はそれを止めた。
「ちょっと吐いちゃったから・・
口ゆすいだけど、汚いから・・」
晴樹に不快な味を押し付けたくない。
ほんとうはキスをしたい。
でもここは我慢しなければ、と香澄は小さく頭を振った。
「そんなこと気にしないで・・
お願いだからキスさせて・・キスだけでも、させて・・」
返事を待たずに、晴樹の唇は香澄の唇に重ねられた。
舌で唇を刺激されると、少しづつそこに隙間をつくり、
悪いと思いながらもその舌を受け入れた。
苦い味を分かち合わせてごめん・・と心の中で繰り返しながら
香澄は晴樹の舌を受け入れた。