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HOTEL・LOVE
第16章 叶わぬ2度目


晴樹は・・

なぜだかわからないが、ここでキスしなかったらもう二度と

できないような、これで最後、そんな気がしてならなかった。

その根拠は解らない。ただなんとなく、

そんな予感が頭の中を通り過ぎていったから、だから

香澄が拒んでもキスだけはしたいと思ったのだ。



「無理やりして・・ごめんね。

 さぁ、少し眠って。オレが添い寝するから」


「うん・・ねぇ、どこにも行かないでね・・」


「行かないよ。ちゃんと横で香澄を見てるから。

 安心して眠って・・」



服のまま、香澄はベッドに入り、その横に

寄り添うようにして晴樹が体を横たえた。


男の腕の中で、香澄は静かに目を閉じた。

温もりは、しだいに眠気を誘い、やがて眠りについた。

かすかな寝息を聞きながら、晴樹は香澄の髪を撫でた。

この手にその感触を覚えさせるように、いつでも思い出せるように・・
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