この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
HOTEL・LOVE
第17章 運命の悪戯
電車を降りてやっと、体に軽さを感じることができた。
ここまでくればもう安心。
あと10分も歩けば家に着く。
香澄の足取りもしっかりしてきた。
・・そうだ、薬か栄養ドリンクでも買って帰ろう・・
駅前の商店街にあるドラッグストアの前で足を止めた。
店内に入ってすぐ、特売の札が目に入った。
札の下には生理用ナプキンが山積みされている。
・・わぁこれ安い。買っておこうかな・・
手に取った時、ハッと気づいた。
そう言えば・・
先月・・きてない。
今月も予定日を過ぎているけど・・まだこない・・
え?・・まさか・・・
スーッと血の気が引いていくのがはっきりわかった。
この吐き気、微熱、もしかしたら・・・
胃薬と栄養ドリンクと
妊娠検査薬も足してレジの店員に差し出した。