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HOTEL・LOVE
第18章 突然告げられた別れ
休憩室で一緒に弁当をひろげるのもこれが最後・・
香澄は弁当ともう一つの包みをテーブルにのせた。
「あれ?弁当2個食い?」
2つの包みが気になったのか、晴樹がじっと見ている。
「違うわよぉ!これね・・私が焼いたの、クッキーとマドレーヌ。
杉山さんに食べてもらおうと思って」
開くと、かわいらしくラッピングされたマドレーヌとクッキーが
甘い香りを放った。
「うわぁ、すげー美味そう!もしかして・・
オレだけ?だよなぁ~」
自分のためだけに焼いてくれたお菓子。
お菓子もうれしいがその意味のほうがはるかに嬉しかった。
早く弁当食っちゃおう!と子供みたいにご飯をかきこむ姿は
また香澄の涙を誘った。