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HOTEL・LOVE
第18章 突然告げられた別れ


「詳しい話はまた後でする。

 今日帰り・・時間ある?お茶して帰ろう、ね?

 その時にちゃんと話すから・・」



仕事が終わって、帰りに話した方がよかったんだろうか・・

そうも頭をよぎったが、

終わった後で最後だと知ったら彼はきっと悔やむだろう。

悲しむだろう・・

そう思わせるのはやはり酷な事だ。

最後の共同作業と知ったうえで2人で力を合わせたかった。

だからこれでよかったんだ、と香澄は自分自身にうなずいた。

唇をかみしめながら、うなずいた。



「わかった・・帰りに・・

 お茶の後、まだ時間があったら・・その・・」



ホテルに誘うつもりなのか・・

香澄はすぐわかった。

できれば最後にもう一度・・・



「とにかく・・話を聞いて・・」



晴樹にはっきりとした返事はしなかった。



「そろそろ休憩終わりね。最後にもうひと頑張りだわ。

 杉山さんと一緒に・・最後の最後までがんばるからね」



テーブルの上を片付けて、ゆっくりと香澄は立ち上がる。

残りのお菓子は包んで晴樹に持たせた。

家で食べて、と。

奥さんには職場のバアさんがくれたって言えばいいよ、そう言って笑った。

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