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HOTEL・LOVE
第2章 理由
同い年、というのは
知った途端に
互いの間にある壁を取り払う。
急激に相手に対する親近感が増幅する。
不思議な言葉、同い年・・・
「え~!そうなんだ!
なんか話し合いそうですね!」
うんうん!とうなずいて
次なる話に花を咲かせようとしたが
無情にも
休憩時間の終わりを
壁の時計が教えてくれた。
「あ~あ、もう休憩終わりね・・
まぁ、これから小出しに、
杉山さんのあれこれを
聞きだしていくことにするわ。
さ、行きましょうか」
休憩室を出て
再びフロアにむかう2人の距離は、
格段に狭まったことは間違いない。
階段の一歩一歩に連動する息遣いと、
時折触れる互いの二の腕が、
それを物語っていた。