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HOTEL・LOVE
第4章 ホテルの中でうごめく・・
日曜に出勤するのは1ヶ月ぶり。
久し振りの顔に、
超ベテランのタキばあさんが声をあげる。
「あ~ら、笹ちゃん!
久しぶりじゃないか。
今日はお呼びがかかったのかい?」
「はい、昨日から新人さんが入って。
慣れるまで一緒についてやってくれって、
マネージャーから頼まれて」
「ほぉ新人?
どんな人?女か?
それとも、男か?」
香澄の口角がぐっと上がる。
それを見たタキさんは察したようだ。
「そんな顔するなんて・・もしかして?」
すり寄るようにして香澄の腕を掴むと同じくして
おはようございます、と深みのある
男の声が背後から聞こえた。
晴樹だった。
2人の女の振り向きざまの顔に
はにかんだ笑顔を見せる男に、
香澄だけでなく
老女もまた口角をあげた。